普段より安い食材を多めに買う「まとめ買い」は節約の“王道”だ。しかし、食材の保存や使い回しが上手にできず、似た料理を続けて食べたり腐らせて廃棄した経験がある人も少なくないだろう。まとめ買いを家計に生かすコツは−。(小川真由美)
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◆冷蔵庫が空になったら
消費者のまとめ買い志向はスーパーにも表れている。西友は昨年9月、鶏肉(モモ、ムネ、手羽元)1キロの真空パックを販売。トレーを使わず、切り分ける作業の手間を省いたことで、価格は通常より3〜4割減と安い。広報担当者は「使い切ればお得なので人気は上々」。豚肉など種類を順次拡大する予定だ。
生活総合情報サイト「オールアバウト」家計管理ガイドで、ファイナンシャルプランナーの山口京子さんによると、不況が本格化した一昨年秋以降、家計に関する相談が増加。その中で、特売品を多く買っているにもかかわらず、食費が減らないケースが目立つという。「不況の今、主婦が堂々と買い物ができるのは食品と日用品だけ。だが、まとめ買いは、実は上級者向きの対策。無意識なストレス発散もあり、安いのを理由に余計な支出をしている人は多い」(山口さん)
まとめ買いの前に把握したいのは、(1)冷凍・冷蔵・解凍など食材の保存と調理方法(2)家族が食べきれる量(3)買い物や調理時に消費する電気代やガソリン代−の3点。この3点を計算に入れたうえでまとめ買いすれば、大半の人は食費を1〜2割カットできるそうだ。また、買い物は週2回までに抑え、冷蔵庫が空になってから買い足すのが鉄則。飲料やお菓子、調味料などの新製品、「あるからつい食べる(飲む)」食品は安くても余分に消費することが多く、まとめ買いに不向きだという。
◆賢いクッキングペーパー
一方、食材の長期保存に欠かせない冷凍で、ライオン・リビングケア事業部の渋谷恵さんのおすすめはクッキングペーパーの活用。
薄切り肉や魚の切り身は1枚ずつ、ステーキ肉などは小分けにし、ペーパータオルでくるんでから専用袋で冷凍する。解凍時に出るドリップ(肉や魚から出る肉汁)を防ぎ、見た目の色も悪くなりにくい。
葉物は水をたっぷりと含んだクッキングペーパーに葉の部分をくるみ、立てて保存すると鮮度が長持ちする。ただ、大半の食材は1カ月もたつと冷凍中に乾燥して脱水すると同時に、脂質が酸化しておいしくなくなる。早く消費するのが一番だ。
電子レンジの使い方もひと工夫したい。解凍機能は、対象物の水分が多い部分や、角や端にマイクロ波が当たりやすいため、形状によっては一部だけ生煮えになってしまう。冷凍したご飯やひき肉などは平たく丸い形で冷凍するとよい。渋谷さんは「上手に食材をやりくりし、節約を楽しんでほしい」とアドバイスしている。
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